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緑内障治療

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緑内障

緑内障とは眼圧の上昇によって視神経が障害され、視野が欠けたり狭くなったりする病気です。 治療は「眼圧を下げること」ですが、一度障害された視神経を元に戻すことは出来ないため、 緑内障の治療は、進行を食い止めることが目標となります。

眼圧について

眼圧の正常値

眼圧は10~20mmHgが正常範囲とされています。しかし、同じ眼圧でも緑内障を発症する人としない人がいます。
これは、視神経が眼圧に対して強いか弱いかが関係しており、その人にとって高すぎると視神経が障害されます。緑内障患者では、正常値と言われる10mmHgでも視野欠損が進行する場合があります。

緑内障の治療

緑内障の治療では、まず点眼療法を行います。定期的に眼圧検査と視野検査を行い、その結果を見ながら、効果が十分でなければ点眼薬を変更したり、レーザー治療を積極的に併用します。
それでも眼圧が下がらない場合は手術治療を行います。

レーザー治療

緑内障治療SLTレーザー装置 オフサルミックレーザー

緑内障治療SLTレーザー装置
オフサルミックレーザー

選択的レーザー線維柱帯形成術(SLTレーザー)

点眼だけでは眼圧下降が不十分な場合に、レーザー治療(繊維柱帯形成術)を行います。
房水の排出口(繊維柱帯)にレーザー照射することで目詰まりを解消し、房水の排出を促進するための治療です。
SLTは、選択的に色素細胞のみを破壊して無色素細胞を活性化させます。このため、周辺の組織へのダメージが少なく、繰り返し照射することが可能です。

ピュアイエロー・レーザー光凝固装置 IQ577

ピュアイエロー・レーザー光凝固装置
IQ577

マイクロパルスレーザー繊維柱帯形成術(MLT)

SLTと同様に、房水の排出口(繊維柱帯)にレーザー照射することで目詰まりを解消し、房水の排出を促進するための治療です。
マイクロパルスレーザによって、SLTのように繊維柱帯細胞を破壊しないため、同一部位にも繰り返し照射が可能です。

レーザー虹彩切開術(LI)

緑内障の急性発作を起こした場合、あるいは将来起こす可能性のある狭隅角眼に対して行います。
レーザーで虹彩に小さな孔を一か所あけ、房水が前房へ排出されるためのバイパスを作り、眼圧を下げます。
高眼圧状態によって角膜が濁りレーザーができない場合には、周辺虹彩切除術(PI)という周辺部の虹彩を切除する手術を行います。

手術治療

白内障手術併用緑内障手術(アイステント手術)

白内障手術と併用して長さ約1㎜のアイステントというチタン製の小さな器具を隅角(線維柱帯)に留置する手術方法です。アイステント自体が房水流出路の役割をし、眼圧を下げる効果があります。

アイステント
  • 1回の手術で白内障手術と緑内障手術が可能
  • 手術時間は、白内障と合わせても5~10分と短時間
  • 白内障手術時に小切開創を通して器具を留置するため低侵襲

保険点数上、白内障手術と同時に行わなければ算定できない手術のため、既に白内障手術を受けている方は適応外となります。
また、緑内障が重症化している場合はこの手術の適応はありません。

プリザーフロマイクロシャント挿入術

プリザーフロマイクロシャント挿入術は、小さなチューブ状の器具を目の中に入れ、そこから房水を排出させて眼圧を下げる手術です。
従来の濾過手術と比べて、結膜・強膜を切開したり強膜弁の作成が不要なため、低侵襲で手術時間も大幅に短縮されます。

プリザーフロマイクロシャント挿入術1
プリザーフロマイクロシャント挿入術2
  • 切開創が小さく、強膜弁の作成も不要なため低侵襲
  • 手術時間が20分と短いため、眼球への負担が少ない
  • 他のMIGSと比べて、眼圧下降効果が高い

毛様体光凝固術

房水を作り分泌する毛様体にマイクロパルスレーザーを照射して光凝固を行い、眼圧を下げる手術です。
従来のダイオードレーザーでは毛様体を破壊するため、術中の強い痛みや、術後の炎症、視力低下などの合併症を伴うので、他の手術が施行不能の血管新生緑内障に対して最終的な手段として行っていました。
一方で、マイクロパルスレーザーでは低エネルギーでの治療が可能なため、痛みや合併症がほとんどありません。また、繰り返し照射することも可能です。

緑内障レーザー治療装置 CYCLOG6

緑内障レーザー治療装置 CYCLOG6

当院の緑内障治療の特徴

1 短時間・低侵襲

当院では、MIGS(低侵襲緑内障手術)・MIBS(低侵襲濾過胞手術)を積極的に行っています。
MIGSは、小さな創口から器具を挿入して留置するという低侵襲な手術です。MIBSは、濾過胞(ブレブ)を結膜下に作成して房水を排出させる手術ですが、強膜弁を作成する代わりにチューブ状のデバイスを挿入します。
どちらも、手術時間の大幅な短縮、術後炎症の軽減など多くのメリットがあり、患者様にとって負担の少ない手術方法です。

2 高度な執刀技術

  • 今までで1,500件を超える緑内障手術の実績を持つ医師が手術を執刀します。
  • 緑内障の治療は1回したら終わりではなく、効果は経時的に減弱するため、再度レーザーや手術が必要になることがあります。このため、次の治療が必要となった場合に弊害とならないよう、将来の治療を見据えた方法で手術を行います。

3 最適な術式の選択

緑内障の手術には複数の術式があり、当院では、軽度・中等度の症状に対応したMIGS(低侵襲緑内障手術)から、重症化した緑内障に対応したインプラント挿入術や毛様体光凝固術まで手術が可能です。
患者様の状態に応じて、点眼治療、レーザー治療、手術方法など、最適な治療方法を選択いたします。