黄斑円孔
黄斑円孔とは
黄斑円孔とは眼底の中心にある黄斑部の網膜に穴が開く病気です。
黄斑は物を見る中心部であるため、そこに穴が開くと、見ようとする部分の中心が見えにくくなり、ゆがんで見える様になります。
黄斑円孔は、硝子体の加齢による変化が原因です。
硝子体の最も外側の網膜と接する部分を硝子体皮質といいますが、加齢とともに黄斑部網膜に接する硝子体皮質に張力が加わります。
すると、網膜と硝子体皮質は中心部で強く接着しているため、網膜の中心に前方への牽引力が加わり、黄斑部網膜に亀裂が入って黄斑円孔ができると考えられています。
正常の黄斑断面図
黄斑円孔
黄斑円孔の治療
通常、自然に治ることはなく硝子体手術の適応になります。
早く手術をするほど円孔が閉鎖する率は高く、視力の回復は良好です。
一刻を争うわけではありませんが、時間がたちすぎると、円孔は閉鎖しても視力はあまり回復しない場合があります。
手術では黄斑部網膜を牽引している硝子体をとり除き、眼内にガスを注入して円孔を閉鎖させます。
手術費用
負担割合 | 負担費用 |
---|---|
1割負担 | 約41,000円 |
2割負担 | 約82,000円 |
3割負担 | 約123,000円 |
術後の安静
ガスは、水より比重が軽く上方に向かうため、網膜を押さえるためには、術後数日間の下向き(うつ伏せ)が不可欠です。
ガスが自然吸収されるまでの間は指示通りの頭位制限を行い、網膜がくっつくように、安静を保ちましょう。
安静にしていない場合、通常よりもガスが早く抜けてしまい、網膜がきちんと押さえつけられなくなります。